劇場版『少女歌劇レヴュースタァライト』を観た

観ました。

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充実した連休になってよかったね。

これを書くに至るまでに二回視聴しており、一回目は凄まじい絵力、展開、コンテンツの力にただただ圧倒されてしまい「とんでもないものを見てしまった…………」という気持ちで満ち満ちていました。

これはもう一度見ねばならない、と決意し視聴に挑んだ二回目は、自分の中で色々整理しながら見ることが出来て、ようやく(なんとなくですが)一本筋を通せたような感覚があります。

しかし二回見ても衰えぬあの圧倒的な歌劇体験たるや。

何度も何度も劇場に通いたいところですが、上映はほぼ終わってしまっていて悲しい…………

 

古川監督はインタビューで「彼女たちのこれからの覚悟を問う作品を作りたかった」という旨を仰られており、そういった側面を孕みつつも、ループが閉じたことで終わりを迎えた舞台少女たちをもう一度「舞台」へと引き上げたわけなんですよね。

そしてアニメ版では描ききれなかった「かつて負けた人たちのこれから」というものを描ききり、かつ、行動原理が「ひかりちゃんとスタァライトする」のみであった華恋の過去を丁寧に描くことで行動原理を与え、華恋がその列車の先に目指すべき景色というものをしっかりと描いたことで、無事、戯曲『少女歌劇レヴュースタァライト』はその幕を下ろした………といったものでした。

いや、、、、、凄すぎる。

ループが閉じたことで、ある意味可能性が閉じていった物語の終わりをあえて描き『少女歌劇レヴュースタァライト』の幕を下ろした、と明示することで、その物語に無限の広がりを与えて、言うなれば「終わらない物語の再生産」を果たせたわけなんですよ。

制作側の意図した言葉の意味とはおそらく合致していないですが、確かにこの試みは「wide-screen baroque」を越えた「wi (l) d-screen baroque 」だな………と思いました。

そういったこの作品ならではな唯一無二の実験的な面白さを孕みつつ、各レヴューの完成度、アニメ版を踏まえたカタルシスもずば抜けていますし、なによりレヴュー曲がどれも素晴らしく、”アニメの劇場版”というものの中で、他の追随を許さない傑作となったのではないでしょうか。

EDの『私たちはもう舞台の上』も本当にいい曲…………

私たちはもう舞台の上

私たちはもう舞台の上

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作品の無限の広がりを表しつつ、作品は(作り手としても、受け手としても)立ち止まらずに進むべきなんだ、というメッセージを「私達は大丈夫だから」という優しさで示してあげているのが凄く素敵だな………と思いました。

CDの裏面がまた良いんですよね……

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彼女たちはこの”どこかにあるような世界”へと踏み出していったのです。

 

おわりに

こんな素敵な映画に出会えて幸せな限りです…………(この人いっつもおんなじようなこと言ってるね。でも心の底からそう思ってます)

BDももちろん買う予定ですし、パンフレットも買ったのでまだ読み解けていないところに想いを馳せつつ、何度も何度も楽しもうと思います!!!!!!!!

最高の作品をありがとうございました!!!!!!!!!!!!!!!!!